2006年09月16日

私にとっての昔話のミリョク

[昔話のこと>昔話のことを夜も眠らず考えた]
 昔話は現在の私にとっては精神安定剤のような役目をしてくれています。誰にはばかることなく、不思議な、ときに美しい想像を楽しむことができ、その内容も現実の不自由さを感じずにすむ昔話はとても安心できるし、魅力的です。私にとって、昔話の文体で書かれた物語は、穏やかな気持ちで暮らすためになくてはならないものになっています。

 創作童話や小説などとは違って、主人公の心理描写はほとんどされず、情景描写や、登場人物の詳しい風貌を説明する、などということもありません。
 ごく単純な誰にでもわかる言葉で、物語に必要な事だけを述べ、どんどん話を進めていく… >>続きを読む

2006年09月30日

モチーフの謎

[昔話のこと>昔話のことを夜も眠らず考えた]
気になっていた、モチーフという言葉の意味について。
24日にも書いたのだけれど、「モチーフ」をヤフーの辞書で引くと
モチーフ【(フランス)motif】《「モティーフ」とも》
1 文学・美術などで、創作の動機となった主要な思想や題材。
2 音楽で、固有の特徴・表現力をもち、楽曲を構成する最小単位となる音型。動機。
3 毛糸編みやレース編みで、いくつかの小片をつなぎ合わせて作る場合、その個々に編んだ小片。
と出てきます。
私が今まで使っていた意味は「印象に残るイメージ」です。じつはこれには理由があります。と言っても私が少々勘違いしていたということを先に言っておかなくてはなりませんが… >>続きを読む

2006年10月04日

昔話はどんな話か

[昔話のこと>昔話のことを夜も眠らず考えた]
私は昔話という言葉の意味をえらくあいまいにとらえていたようであります。
「創作昔話を書いています」とプロフィールに入れているのに今更なにを、なんだけど…(アセ
今まで書いたお話には、これは昔話の形式にはあてはまらんだろうなー というようなのが何編もあります。本人は書いているときには昔話だぞと思っておったのですが、今考えるに、正確には、「昔話ふうのお話と、童話のようなお話」と言わねばならない…です。

何となくわかったつもりになっていた昔話の色々だけれど、今になって「あ、そゆことか」とやっと理解できた(と思う)ようなことがあるので、それをちょっとずつメモっておこうと思います。 >>続きを読む
タグ:昔話のこと

2006年10月05日

昔話はどんな話か:2

[昔話のこと>昔話のことを夜も眠らず考えた]
ひたすらにすじを追う、というのがすべての根本だとすれば

すじに関係ない事は語らない、説明しないというのももっともな事で
それはお話に心を集中している聞き手に余計な負担をかけないための語り手の心得だったかもしれない

聞き手が、語り手が言葉にしない事、たとえば、お姫さまの容姿を想像するのも、ある状況のもとでの主人公の心情を想像するのも、まったく自由なのだけど
もしかしたら
私が思っていたように、聞き手の想像の自由のために細部を語らないのではなく
「お話」を語る語り手の、聞き手に対する必然的な態度だったのではないか? >>続きを読む
タグ:昔話のこと

2006年10月06日

お話の作り方が欲しい

[昔話のこと>昔話のことを夜も眠らず考えた]
先日から昔話の事について色々書いているけれど、私の目的は昔話の研究をする事ではないのであります。
昔話の心理学的云々とか、民俗学的にこれは何の名残であるとか、そんなことではなくて、
昔話のもつ独特の雰囲気がどうしてできるのかということに興味があるのでして、、

私は欲しいものがあるのです。
「お話を作る方法」。
これを知りたいと、何年も前から思っていました。こういうことがどこかの本に書いていないかとずっと思っていました。

漫画、シナリオなどの作法についてはたくさん本があって、私も何冊か読みました。
これらは人間の内面に注目する話であるので「登場人物の設定がしっかりしていれば、 >>続きを読む
タグ:昔話のこと

2006年10月08日

昔話の特徴をまとめる:1

[昔話のこと>昔話のことを夜も眠らず考えた]
自分用に「昔話のようなお話」の作り方(?)をまとめているところなのですが、その内容をちょこっとずつ。(ようするに日記に書けるようなネタがないのでありました)
自分用なのに他人に向けて書いているみたいな文章ですが、それは電子出版をもくろんでいるせいです。わはは。汗

 昔話は、語り手が聞き手に話して聞かせた、口承の物語です。耳で聞く、人の声で聞くというのは歌に似ているのだと思います。
 昔話には独特の様式があって、それは印刷された物語として見ると少し変わった特徴に見えます。でもそれはきっと、歌の歌詞を印刷された文字で読むのと、歌として聴くのではまったく印象が違う、といったようなものだと私は思っています。
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2006年10月09日

昔話の特徴をまとめる:2

[昔話のこと>昔話のことを夜も眠らず考えた]
 実際は、昔話の持つ特徴のすべてが「語られる」という事から来るのではないのだと思います。口承文学は他にもたくさんあるのに、昔話にはそれ独特の特徴があるのです。
 でも私には「語る、聞く」ものであるという理由がいちばんわかりやすい気がしました。なので「語る、聞く」という事をもとにして、それらに理由付けをしてみたいと思います。
 少々こじつけもあるかもしれないのだけれど、私の自己流な解釈であるので、そこはお赦しください。

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タグ:昔話のこと

2006年10月10日

昔話の特徴をまとめる:3

[昔話のこと>昔話のことを夜も眠らず考えた]
◆昔話の特徴 の続きです


・登場人物は「すじ」を進めるための単なるコマである。(キャラは立てなくてよい)

 昔話の登場人物は、実体のない「コマ」か「図形」のようなものです。生活環境や生い立ちなどを作り込んで「キャラを立てる」必要はないのです。
 たとえば王様が主人公だとしても、昔話のすじの中では王様はひとりで勝手にどこにでも行って誰とでも接触します。実際は公務で忙しかったり、警備をたくさんつけていたり、誰とでも接触できたりはしないでしょう。でも昔話では違います。そして昔話の登場人物は皆、すじの邪魔になるような周囲の環境やしがらみをもっていないのです。どこへでも行けるし何にでもなれるのです。
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タグ:昔話のこと

2006年10月11日

昔話の特徴をまとめる:4

[昔話のこと>昔話のことを夜も眠らず考えた]
◆昔話の特徴 の続きです


・聞き手が自然にイメージできる。

 単語を並べるだけでイメージがわく。

 お話を読んだり聞いたりして、自然に情景がうかんできたり、その場面の一部分のイメージがうかんできたりする事があります。そういうお話はとても楽しいし、心が満たされる感じがします。
 昔話は独特の登場人物や色や数などを使うものですが、それらはよりイメージしやすいものだったり、図形的だったり、美しかったり、わかりやすいシンボルだったりします。
 色なら、金、銀、赤、白、黒。それに灰色。
 数なら、一、二、三、七、十二、百。
 物は、貴重な金属や鉱物でできていたり(金、銀、ダイヤモンド、水晶、ガラス、宝石)、くっきりとその形を想像できるものだったり(鍵、指輪、たまご、など)。
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タグ:昔話のこと

2006年10月12日

昔話の特徴をまとめる:5

[昔話のこと>昔話のことを夜も眠らず考えた]
(いつまでやってるんだ、って感じですが)
◆昔話の特徴 の続きです


・三回繰り返しの意味

 三回繰り返しというのは昔話の大きな特徴であると思います。この「三回」というのは文字通りの三回なのではなく、何回も、ということの象徴なのだそうです。たとえばある繰り返しのエピソードを、何回もということで本当に五回六回と繰り返して聞かせられたら…、語り手には申し訳ないけれど、たぶん飽きます。
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